インドシナ旅行記 第4話
いつからタイにいると錯覚していた?
〜文明を求めて〜
全ての始まりはチェンマイの宿でのこの一言。
「文明、欲しくね?」
この発言は、常のごとく数多の言葉の波に埋没していくかに思われたがそれはガイアが許さなかった。
「文明、味わっちゃえよ」
そうガイアが囁いてきたのだ。いやいや金ねーよw、と断念仕掛けていたが、我らがエアアジアはロクに計画を立てていない僕にも良心的だった。文明の代名詞たる香港まで往復で25000円。あら^〜行きますわよ^〜(金はない)。というわけで急遽タイランドを脱走して香港に行こう。
財布大先生の悲鳴が聞こえるが黙殺しクレカ一括購入。今月分のバイト代でなんとかなるやろ。てかなんとかならないとヤバい。
まだ薄暗い街中をトゥクトゥクを捕まえて空港へ。チェンマイからの始発便で一路東へ。
我らがエアアジアは3時間もしないうちに文明の都香港へ到着。
↑文明のお出迎え
文明ってすげえ!!
車揺れないし英語通じるし吉野家まである。テンション爆上がりにつき昼飯はラーメン屋に。だがしかし忘れてはいけない。ここは日本ではない。所詮はなんちゃってラーメン、出てきたのは謎の野菜が入った謎のヌードルだった。悲しいなぁ、、、。
↑なんちゃってラーメン。当然美味いはずもない。
なんちゃってラーメンの後は九龍半島を南端まで歩き、尖沙咀からスターフェリー(2.5ドル!安い!)に乗り香港島に向かう。到着した僕を待ち受ける見渡す限りの摩天楼だが、悲しいかなそこは所詮ビジネス街、資本主義金銭欲に塗れたハイエナ達の巣窟。ギラギラするビジネスマン達を見てもバイトを思い出すだけで何も楽しいことはない。というかこれほどの狭い土地にビル建てすぎである。ゴジラが吹き飛ばしたくなるのも分かるし空気めっちゃ濁ってそう。まだ夜景にも程遠く、暑いし疲れるのですごすごと宿に引き下がる。
あぁ^〜クーラーってええわぁ^〜
…………zzz
↑スターフェリーより香港島の摩天楼を臨む
宿でHPを回復した僕はリベンジとばかりに今度は地下鉄を使い香港の夜景を観に行く。地下鉄セントラル駅からとぼとぼと歩き、ピークトラムと呼ばれるケーブルカー(100年以上の歴史があるんだって!すごい!)に乗りビクトリアピークへ。運賃は展望台とセットで往復1500円くらいやったような…。
↑ピークトラムさん。普通のオシャレなケーブルカー。
ビクトリアピークの展望台から香港の夜景を眺める。さすが世界三大と言われるほどの眩いばかりのネオンが目を焼く。
だが雨である。
キャー!夜景チョーキレー!と社会の闇を知らないJKみたいに叫びたい。
だが雨である。
風も強く普通に半袖一枚だと寒い。雨雲にネオンが反射していて空が明るいためどうも写真に綺麗に納め辛いのも玉に瑕。これまで長崎、函館、横浜、神戸、そして香港と数多の夜景スポットに行ったが、そのどれもが男とであったと思い返し、自然と涙がでてくる。
↑香港の夜景。雨雲にネオンの光がめっちゃ反射してる。
突き刺さる雨風から逃げ帰り、行きと同じくピークトラムを下る。地下鉄ならすぐ宿に戻れるが、せっかくなので再度スターフェリーにて海上より香港の夜景を眺めることに。いや〜んロマンチックゥ。
それにしても香港、物価が高い。タイから来たせいかも知れないが全てが高級品に見える。
ビーフ丼が1200円!?チェンマイで1日過ごせるわ!!今日の宿も約5000円とチェンマイの安宿なら下手すりゃ1週間コースである。同じアジアでもここまでの物価の差があることに驚きだ。
そんな物価の高さに恐れ慄く僕の心の友こそ我らがセブンイレブン。チェンマイに引き続き、香港でもお世話になります。「おーいお茶」は万国共通であった。さすが伊藤園だぜ。
今日の宿は香港と言われて思い浮かぶようなテンプレ地域にある。九龍の有数の観光地、男人街に平行して延びる呉松街に位置し、ホテルの周辺にはローカル色あふれる飲食店が軒を連ねている。ホテル前の通りを覆い尽くさんばかりの大量の看板には驚くばかりだ。だってこれほぼ全部夜光るんやもん。節電にうるさいオカンが見たら卒倒しかねない。
↑ネオーン!
今日で相方が日本に帰るので遂にワンマンプレイの開始。ヘタレの相方が消滅するのでヤバめの所に行くのもアリかもしれないが文明圏だからか特にぶっ飛んだことがないのは悲しい限りである。
ほなまた!